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「狐笛のかなた」

昨日「狐笛のかなた」(上橋菜穂子・著 新潮文庫)を読みました。

この著者の作品は「精霊の守り人」を初めとする「守り人」シリーズを読んでいるのでかなり期待していました。

物語は、人の思いを読めてしまう(〈聞き耳〉の才)少女、小夜が、怪我をして犬たちに追われている子狐、野火を助けるところから始まります。野火は実は霊狐で人の姿になれる、敵対する国の使い魔ですが、優しい小夜の姿を遠くからずっと見守ります。

作品全体は死、呪い、穢れなど、暗い雰囲気ですが、その中で懸命に生きる小夜は、夜の小さな明かりのように輝いています。封印された過去と呪術を手にすると、野火や幼い日にいっしょに遊んだ小春丸を助けるため前に進みます。

読者は小夜の強い思いに引っ張られるように作品を読み勧めていきます。その思いは、友情から種を超えた恋へと変わっていきますが・・・。

一気に読めて、十分に満足できる一冊でした。

なお、私は「守り人」シリーズ、あえて新潮文庫で読んでいます。全10冊のうち、今出ているのは4冊まで。こちらの出版も待ち遠しくて時々本屋さんのぞいています。

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